Idée Capricieuses ~元イギリス大学日本担当官の気まぐれブログ~

元イギリス大学日本担当官のブログです。 イギリス留学やサセックス大学、大学のある街ブライトン、趣味であるHR/HMや留学中に体験した奇妙な経験など思いついたことを気まぐれのままに書いていくブログです。

危険?それとも安全?~ブライトンの治安について~

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皆さん、こんにちは!

サセックス大学日本担当官です。

今週はまだお話していなかったと思うブライトンの治安についてお話していきたいと思います。

イギリス全体の治安

一般的に留学先として選ばれるのが英語圏であるアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアと言った感じだと思いますが、これから留学される方や移住される方が心配されるのが、恐らく、滞在先の治安だと思います。

イギリスに関しては国全体でみると、治安はそこまで悪くないです。

確かに日本と比べたら、イギリスの方が犯罪件数は多いですが、これは日本が平和すぎるだけであって、アメリカ、イギリス、フランス、カナダなど主要国は軒並み犯罪指標率は40%以上を超えています。(日本は22%らしいです)

↓のウェブサイトからデータ比較できます。

www.numbeo.com

日本より安全な国はないとよく言われますが、実際その通りだと思います。

犯罪指標率だけみると日本より犯罪が少ない国はいくつかありますが、日本の人口約1億3000万人もいるので、人口比率と比較すれば、日本の治安は世界でもトップクラスだと思います。

少し話がずれましたが、留学先としても旅行先としてもイギリスは安全な国と言えるでしょう。

まあ、治安というものは住んでいる地域によって大きく変わりますが、参考までに知っておくと良いと思います。

次にサセックス大学のある街ブライトンに関する治安に関して簡単にお話していきますね。

ブライトンの治安

ブライトンの治安に関してですが、バーミンガム (West Midlands) やマンチェスター (Greater Manchester) に比べれば、とても安全な街と言えるでしょう。

"UK Top10 Most Dangerous City"と検索をかければ、だいたい↑2つはリストに入ってます。笑

上記は街が大きい上人口も多いので、犯罪が多発するのは仕方がないのですが・・・

ロンドンに関しては犯罪件数だけで見ると一番多いみたいですが、人口もイギリスで一番多いので1000人当たりで比較するとそこまで危険ではないようです。

さて、本題のブライトンですが、街の規模が小さい・人口も前述した街ほど多くないという点もあり、1000人当たりの犯罪被害にあう数値は比較的小さいです。

こちらの統計ではブライトンがEast Sussex州で一番危険な街とされていますが、同州内の他の街とは活気と人口、人口密度が違うのであまり比較になりませんね。

Brighton and Hove Crime and Safety Statistics

ブライトンの人口は約25万人。一方、ロンドンは約900万人、バーミンガムは約110万人、マンチェスターは約56万人です。

East Sussex州内の代表的な街と比較しても、イーストボーンは約11万人、ヘイスティングで約9万人となっています。

United Kingdom: Countries and Major Cities - Population Statistics, Maps, Charts, Weather and Web Information

併せて、留学生や他国からの移住者が多く住んでいることとLGBTQなどの性的マイノリティの方々を街全体で受け入れている大らかな雰囲気ゆえか、人種、民族、宗教、性的指向などに係る、特定の属性を持つ個人や集団に対する偏見や憎悪が原因により引き起こされる犯罪いわゆる"ヘイトクライム"も少ない印象です。

イギリス南部と北部では微妙に気質が違い、北部はどちらかと言うと保守的な考えの人が多い一方、南部はよりオープンな考え方が多いのが相場みたいです。ヘイトクライムとまでは行きませんが、気質の違いゆえに北部の人と接する時は相手に冷たい印象を感じることもあるかもしれません。(LGBTQの方や留学生、他国からの移住者が多いブライトンが異色なだけかもしれませんが・・・)

まあ、日本でも関西人と関東人で気質が違うと言いますし、それと似たようなものです。

ブライトンでは殺人や強盗と言った凶悪犯罪は少なく、警察に報告される犯罪の大半が路上飲酒や落書き、騒音などの非行行為によるものです。ですので、現地に留学している最中に身の危険を感じるような事件に巻き込まれることはほとんどないと思います。

実際、私も約5年間ブライトンに住んでいましたが、犯罪に巻き込まれたことは一度もありませんし、身の危険を感じたこともありません。

ロンドンのライブから深夜24:00や1:00にブライトンへ帰ってきたなどもよくありましたが、駅から自宅まで20分くらい夜道を歩いていても全く問題ありませんでした。

ただ、女性の方だと夜道は多少は気を付けておいた方が良いと思います。夜遅くに帰宅する際は人通りが多い道を歩くと安心です。

なお、ブライトンは観光地としてとても人気のある街なので、観光客を狙ったスリは多いみたいです。

盗む側の人間からみれば、留学生も観光客も見分けがつきませんので、被害に遭う可能性はあると思います。

ジーンズの後ろポケットにスマホや財布を入れる方や普段カバンの口を開けたままの方とかは気を付けましょう。

カバンから財布を盗まれるポケットから財布を盗まれる
まさにこういう感じです!

総じて、軽犯罪は度々起きるものの、留学生の日常生活に影響与えるような大きな事件に遭遇する可能性はかなり低いと言えるでしょう。

ブライトンでも治安の良くない場所はある

基本的にブライトンはとても安全な街ですが、ブライトンの市内でもガラがあまりよくない場所はあります。

それらの場所は用がない限り、行く必要のない場所なのであまり気にしなくても良いかと思いますし、普段の生活では身に危険を感じることはほとんどありませんので、安心して現地で留学生活を送ることができます。

しかし、そのまま黙っているのもあれなので、ガラが悪いところも一応紹介しておきますね

初めて行かれる方や治安を気にされる方は参考にしてみてください。

ブライトンで気を付けるべきエリア


Whitehawk

郊外にある住宅エリアなので何か理由がない限り行くはないと思いますが、寂れた風景がいかにもって感じです。

ここは"Socially Deprived Area"と呼ばれるエリアでいわゆる貧困地域です。

ただの住宅地なので特に見どころはありませんが、Whitehawk FCと呼ばれるフットボールチームの拠点なので、フットボールが好きな方は訪れても良いかもしれません。

日中に訪れる場合は特に問題ないですが、夜は極力行かないことをおすすめします。

ブライトンの中でも端にあるエリアですし、通学で通る場所では全くないので、特に気にする必要はないと思います。


Moulsecoomb

次にMoulsecoombですが、こちらもSocially Deprived Areaです。

大通りの道は学生も多く、車もよく走っているので特に問題ないと思います。

しかし、離れた所に行くと一気に人気が無くなります。特に夜中は不気味です。

こちらも用事がない限り行くことはないと思いますので、Whitehawk同様、普段の生活では心配することはないと思います。

上記2つのエリアは確かにあまり治安はよくないですが、イギリス国内には他の地域・街でもSocially Deprived Areaはたくさんありますし、ブライトンのWhitehawkやMoulsecoombよりも格差の激しい場所もたくさんあります。結局のところ、イギリス国内のどこにいても完全に避けることはほぼ不可能なので、あまり気にし過ぎないようにすることがベストです。

補足ですが、ブライトンの街で一番犯罪が起こる場所はBrighton City Centreです。

市内の中心地ですので当然人が密集します。そのため、犯罪件数が一番多いエリアです。

普段のお出かけや買い物で歩く回るのであればきわめて安全ですので、スリ以外は特別警戒する必要はないと思います。

最後に

ここまで治安についてお話しましたが、犯罪件数が0にならない限り、どれだけ安全な街に居ようとも犯罪被害に遭う可能性はありますので、ここで挙げた情報を元に現地の治安を気にし過ぎるのはストレスにもなると思うので、得策ではないでしょう。

常に警戒していても思わぬところで被害に遭いますからね。

あくまで参考程度にご活用ください。

あと、いくらブライトンが安全だからと言って、日本で住んでいる時と同じ感覚で現地で生活すると痛い目にあうかもしれませんので、海外に住む以上は最低限のセキュリティ管理は心がけましょう。

日本でたまに見かけますが、お店の席を取る為にかばんや荷物を椅子やテーブルに置いたり、カフェでPCを置いて席を外すなんてことはご法度です。

自ら周囲に"盗んでください"って言ってるようなものです。

確か、こういった場合の盗難被害は、所有者の過失になるので保険も効かなかったと思います(あやふやな記憶ですが)

海外保険はプランによっていろいろ保証対象が変わってきます。詳細については海外保険を取り扱っている会社にお問い合わせください。

皆さんも留学した時には最低でもこのくらいの注意は払って楽しくイギリスで留学生活を満喫しましょう!