皆さん、こんにちは!
サセックス大学日本担当官です。
今日はロック/ヘヴィメタル好きの筆者がサセックス大学音楽学部(学士・修士)の在校生・卒業生が作曲した音楽を一曲ずつマジメにレビューしていきたいと思います。
本企画の経緯ですが、少し前に現地スタッフからサセックス大学の学生が作曲した楽曲をプレイリストにまとめたからよかったら聴いてみてね、と言われシェアされたのがきっかけです。
Spotifyのプレイリストに入っている曲数が25曲と非常に多いので、いくつかのパートに分けてレビューしていきます。
本稿では1~8曲目までをレビューします。
読者の皆さんは既にご存知かもしれませんが、筆者はロック/ヘヴィメタルを専門にしており、それ以外の音楽は直感と知っている限りの知識をフル活用してレビューしています。(プレイリスト上にあるほとんどの曲が非ロック・メタルです)
そのため、中には的外れな意見がいくつかあるかもしれませんが、その辺はご容赦いただけますと幸いです。
それと、レビューを複数回に分けて投稿する関係上、投稿日時に時差があります。
ネタバレ防止のため、レビューと併せて聴きたいと言う方は今回は1~8曲目までで止めておいてください 笑
とりあえず全曲聴いてみたいと言う方は流しで聴いてみて、その後にレビューを読んで振り返ってみていただければと思います。
下記URLからサセックス大学の学生が作曲した曲が聴けます。興味があれば、ぜひ視聴してみてくださいね。
では、早速レビューしていきましょう。
- 1曲目:Flies:DAISY IS BRØKE
- 2曲目:G.S.K:Squid
- 3曲目:Runaway:rachel-alice
- 4曲目:Distorted Again:SIR S3AN
- 5曲目:The Game:SUNNY
- 6曲目:OCEAN:Kieran Stracey
- 7曲目:History:Gazelle Twin
- 8曲目:Moonlight:Nina Kohout
- まとめ
1曲目:Flies:DAISY IS BRØKE
記念すべき一曲目を飾るのは”DAISY Is BRØKE”からの”Files”です。
キャッチ―さに重きを置く一般的なポップスっぽさはあまりないしっとりとした曲ですね。
第一印象としてはBillie Eilish(ビリー・アイリッシュ)系統の音楽と言ったところでしょうか。囁くような声で歌うところとかは彼女から影響を受けていると思いますね。
Billie Eilishに比べて、そこまで暗さやけだるさを感じさせないのが特徴ですね。
最後のパートの畳みかけるようなボーカルパートは良いなと思いました。声を張り上げている感じがなかなか良いです。
あと、少しだけアイスランドの有名アーティストであるBjörk(ビョーク)っぽいな~と思いましたが、どうでしょうか?
なんか名前の表記も似ているような気がするし・・・笑
まあ、Björkは実験音楽(エクスペリメンタル)の色がかなり濃いですが、こっちはライトなので聴きやすいでしょう。
キャッチ―さはあまり感じないのですが、ふわふわした感じの音が心地良い曲です。
2曲目:G.S.K:Squid
さて、2曲目はアーティスト名SquidによるG.S.Kです。
曲はロック系ですが、シンセサイザーやストリングスを入れつつ、変わったリズムを取り入れておりなかなか興味深いです。
トランペットなど吹奏楽器も取り入れてジャズっぽい雰囲気も醸し出しておりユニークな音楽だと思います。
音楽性はScremadelica時代のPrimal Scream(プライマル・スクリーム)に近いかな~と個人的に思いましたね。この手の音楽はあまり詳しくないんですけど、一聴した際になぜかPrimal Screamが脳裏に浮かびました。
一方、グルーブ感や曲の雰囲気・構成などは英国の伝説的ハードロックバンド”Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)”を彷彿とさせるようなパートもあり、ハードロック・ヘヴィメタル好きの私は大変気に入りました。
個人的にこのボーカルも全然ありですね。ただし、独特の歌い方に若干クセがあるので苦手な人にとっては厳しいかもしれません。
なんとなくSoundgardenのボーカルに似ているような気がするのは気のせいだろうか?・・・
2021年にリリースされたこのバンドのデビューアルバム ”Bright Green Field” はなんと全英チャートで第4位にチャートインしたらしく、期待の新星として一目置かれている様子です。
G.S.Kを聴いて気に入ったため、他の音源もいくつか視聴したのですが、独創的かつキャラの濃い曲が多いです。
タワーレコードオンラインで日本語の記事も作成されているあたり、勢いに乗りつつあるバンドなのは間違いないようです。
独自性もあり、かなり良質なバンドだと思います。願わくばこのままスターダムへ駆けあがって欲しいですね!
3曲目:Runaway:rachel-alice
3曲目はrachel-aliceからRunawayです。
タイトルであるRunawayを見て、Bon Jovi(ボンジョヴィ)の1枚目のアルバムRunawayのタイトル曲が頭に浮かんだんですが、本作は全く関係ないポップ音楽でした 笑
この曲も①と近い路線ですね。激しさやポップさはなく、おとなしめの曲です。
ただ、①よりも更におとなしくゆったりとした雰囲気があります。
ボーカルの声もこっちのがよりしっとり・優しい系なので、聴きやすさならこっちのほうが上?かもしれないです。
昨今の王道ポップス的な楽曲だと思います。最後に盛り上がっていく感じもBillie EilishのHappier than Everみたいです。
デジタル音の使い方や雰囲気的に①のほうが個人的に好みですが、こっちも悪くないです。
4曲目:Distorted Again:SIR S3AN
4曲目はSIR S3AnからDistorted Againですが、Spotify上から音源が削除されています。
Youtubeにも該当する音源が存在しないため、本作のレビューは割愛させていただきます。
5曲目:The Game:SUNNY
5曲目はSUNNYからThe Gameです。
曲はポップダンスと言いますかドリームポップと言いますか、何と言いますか、ナイトクラブや最近のTVコマーシャルとかで流れてそうな曲です。
私はこっち方面の曲は全く聴かないので、語彙力が壊滅的です 笑
この手のジャンルに関する知識が皆無なので、似たようなアーティストも全く思いつかず、レビューするのが非常に難しいですね・・・
どこかで聴いたことあるような雰囲気+メロディーはそこそこ良いので、耳に馴染みやすい曲です。
私も視聴している時は特に嫌な感じはせず、すんなり聴くことができました。
6曲目:OCEAN:Kieran Stracey
5曲目はKieran StraceyからOCEANです。
※Coldplay(コールドプレイ)やMaroon 5(マルーンファイブ)、OneRepublic(ワンリパブリック)などに近いポップロック調の曲です。
※初期Coldplayのような陰的な暗さは感じないです。
自分は上記アーティストの曲もそれなりに聴くので、本曲も全然違和感なく聴くことができました。
このような音楽を好む人であれば、気に入るのではないかと思います。
オシャレな感じの音作りとソフトなボーカルが良いですね。
ただし、楽曲は上記大御所バンドに比べると何か物足りないというのが率直な感想です。
全体を通してあっさりしすぎているのが原因ではないでしょうか?
当たり障りなく、そつなくまとめたと言う印象を受けました。
7曲目:History:Gazelle Twin
7曲目はGazelle TwinというアーティストからHistoryと言うタイトルの曲です。
先程までの楽曲たちとは打って変わって、かなり実験音楽(エクスペリメンタル)・エレクトロ色が強いトラックです。
この手のバンド/アーティストはほぼ聴かないので、どんなバンドに近いかどうかは筆者では判別不能ではありますが、デジタルな雰囲気とノイズが良い感じに混ざった曲だと思います。
エクスペリメンタルな曲なので、聴き手の好みがかなり左右される曲だと感じました。間違っても大衆受けの音楽ではないです。
ラジオやTV番組で自然に流されるような曲でもないため、もしかしたら、今までにこんな曲は聴いたことない方も大勢いるかもしれませんね。
このGazelle twinはアルバムも3枚リリースしており、音楽雑誌のランキングでも上位にランクインするほど高く評さされている様子です。
加えて、Cyber Punk 2077と呼ばれるビデオゲームにもこの楽曲がサウンドトラックとして使用されているようです。ご存知の方はぜひその他音源も聴いてみてはいかがでしょうか?
8曲目:Moonlight:Nina Kohout
最後に紹介する8曲目はNina Kohoutによる”Moonlight”です。
本作はゴシックテイストを含んだダークアンビエント系の楽曲となっています。
ダークアンビエント特有の暗さと荒廃感を全面的に出しつつ、ストリングス・金管・ピアノなどの多数の楽器による音色でクラシック音楽のような悲壮感・儚さを演出しています。
ポップス的なキャッチ―さは皆無ですし、高揚感を感じるようなメロディーやノリは全くないため、この手の雰囲気に慣れていない人にとっては厳しいでしょう。
ダークな雰囲気の中で感じ取れる悲壮感やもの悲しさ・儚いメロディーが大変美しく、一聴して即お気に入りに登録しましたよ。
ボーカルも曲の雰囲気に非常にマッチしており、途中のコーラスパートとか最高です。
曲が終わりに近づくにつれて、時計の針が進む音が入る演出も高評価ですし、更にテンポアップしていく様は暗い雰囲気の中に緊張感を生み出しているのもExcellentです!
雰囲気が似ているアーティストとして該当するのは、Elend(エレンド)やDark Sanctuary(ダーク・サンクチュアリー)と言ったネオクラシカルダークウェイブ系バンドが挙げられるでしょう。
下記Dark Sanctuaryの曲を貼っておきますので、ぜひ聴き比べてみてください。
一方、ゴシックで似たような雰囲気のバンドだとMalice Mizer(マリス・ミゼル)やAli Project(アリプロジェクト)が挙げられますが、これらのバンドで見られるストレートなメロディアスさ・キャッチーさは本作には無いですね。
※英文WikipediaではMalice Mizer・Ali project・Dark Sanctuary・Elendは全てネオクラシカルダークウェイブとしてカテゴライズされていますので、一応補足しておきました。
筆者的には2曲目のSquidに続いてかなり気に入ったアーティストです。余裕で10回はリピートしましたからね 笑
まとめ
以上、サセックス大学の学生が作曲した音楽を真剣にレビューしてみる~その①~でした。
本稿のレビューですが、多種多様な音楽が混ざってプレイリストに入っているため非常に楽しめました。
その中でも、SquidとNina Kohoutは自分の琴線に触れる素晴らしいアーティストでした。ぜひ音源を買って応援したいと思います。
次回の9曲目以降にも良い曲・アーティストがいますのでお楽しみに!
最後に全然関係ないですけど、Moonlightのタイトルを見たときに、何故かイタリアンメタルバンド”Labyrinth”(ラビリンス)のMoonlight とイギリスポップアーティスト”Mike Oldfield”(マイク・オールドフィールド)のMoonlight Shadowが頭に浮かんだので、その2曲を紹介して終わりにします 笑
Moonlight:Labyrinth
スピード感・メロディー共に良質で名曲です。メタル初心者におすすめかと思います。
Moonlight Shadow:Mike Oldfield
youtu.beほのぼのとしたメロディーに優しい女性ボーカルが乗る80年代ポップスの名曲です。
かなり売れた曲なのでどこかで聴いたことがある人も多いかもしれませんね。
今週はここまで!