Idée Capricieuses ~元イギリス大学日本担当官の気まぐれブログ~

元イギリス大学日本担当官のブログです。 イギリス留学やサセックス大学、大学のある街ブライトン、趣味であるHR/HMや留学中に体験した奇妙な経験など思いついたことを気まぐれのままに書いていくブログです。

イギリス大学出願について~必要書類や出願時期についてご説明します~

皆さん、こんにちは!

サセックス大学日本担当官です。

今回はイギリス大学留学の際に必要な出願についてご説明していきたいと思います。

イギリス留学出願

イギリスの大学・大学院のコースは毎年9月下旬からスタートします。(一部コース除く)

そして、大学の出願開始は毎年10月辺りから翌年の9月くらいまで受け付けています。

例えば、2023年9月の入学を予定している場合は、その出願は入学年度前年である2022年秋頃から開始しているという事です。

もちろん、大学によって出願締め切り日が早かったり、開始時期が違うパターンもあるかと思いますので、その辺りは各大学のウェブサイトや担当部署へ各自ご確認ください。サセックス大学に関するご質問は私にご連絡いただければと思います。

学部や専攻分野により、必要な書類や入学条件は様々です。

サセックス大学の基本入学条件はGPA4段階評価の3.0以上が目安となっています。英語条件はIELTS6.0が基本となっていますが、英語条件はコースにより差異があります。

ファウンデーションコースやプリマスターコースなど大学付属準備コースは条件が異なります。

以上、大まかな出願の説明および入学条件でした。

出願方法

出願方法についてお話していきますが、学部によって異なりますので、メジャーな学士、準備コース、修士の3つのみご紹介していきますね。

まず、大学留学(学士)する方は、University and College Admission Service (UCAS)と呼ばれる出願ポータルから各大学のコースに出願します。

全てのイギリス大学留学出願は必ずUCAS通して出願しなければいけません。

このUCASは結構便利でして、出願者の情報をここで一括でまとめており、自分の希望する大学へ併願する事ができます。

何が言いたいかと言うと、UCASに情報さえあれば、各大学への出願の際に複雑な手続きをしなくても、その登録情報を複数の大学に送るだけで出願が完了することです。

ただし、大学準備コースは上記に該当せず、準備コースから入学する場合、準備コース提供先に出願する必要があります。サセックス大学はStudy Groupが提供先になっていますので、Study Groupに出願申請をすることになります。

日本人の高校生の場合、イギリスと日本とのGrade Systemに違いがあるため、基本的に大学準備コースからの進学が必須になります。出願方法はオンラインからStudy Groupへ連絡すると、出願フォームとその後のステップについて教えてくれます。

International Baccalauréat(IB)を専攻している高校生は学士入学の条件を満たしているため、準備コースを通さずそのまま直接入学が可能ですので、こういった方々だとUCASを使用する機会はあるかと思います。

※日本の大学を中退した人や短大を卒業した方などは、International Year One(IYO)と呼ばれる大学1年生の授業と英語の授業をミックスしたコースを専攻できます。このコースを卒業すると大学2年目に進学する事ができます。こちらですが、日本の高校卒業資格のみでは専攻できません。高校卒業+追加の学業が必要になります。

大学院留学(修士)への出願の場合、希望大学へ直接出願する必要があります。

ウェブサイト上にオンライン出願ポータルがあるので、そこに後述する必要書類や必要情報を記入して、オンラインフォームを提出すれば出願完了となります。

注意点としては、大学院コース専攻者は出願の際に毎回各大学へ直接出願する必要があります。

サセックス大学の出願ポータルから出願、その他大学の出願ポータルからも出願、と言ったように毎回各大学への出願用アカウントの作成・出願状況の管理・書類のチェックなど出願作業を行わなければならないので、個人で併願出願すると結構手間がかかります。

ちょっと作業が面倒だな~と思う人や仕事や学業が忙しくてなかなか手が回らない人などは留学エージェントに頼ると良いでしょう。

必要書類を集めて送るだけで、面倒な出願作業や大学とのやりとりを代行してくれるので、簡単で楽ですし、困ったことやトラブルなどもサポートしてもらえますから何かと便利かと思います。

Visa申請サポートやその他いろいろサービスがあると思うので、留学手続き・準備の手間を省きたい方にはおすすめします。

必要書類

出願に必要な書類は以下になります。

※コースによって求められる書類が違うこともあります。ここでは基本的にどのコースでも必須な書類のみ記載しています。

大学留学(学士)向け
  • 高校卒業証明書
  • 高校最終成績書
  • 英語力証明書
  • 推薦状
  • 志望動機書

こちらで記載されているものは学士への直接入学向け出願書類であって、準備コースへの出願書類とは異なります。

準備コース専攻予定の方は下記を参考にしてみてください。


大学準備コース(ファウンデーションコース)向け
  • 高校卒業証明書
  • 高校最終成績書
  • パスポートのコピー
  • 英語力証明書
  • 出願フォーム

ちょっと変わっている点としては、出願フォームが挙げられますね。

出願フォーム有無は各大学によって違いがあるかと思いますが、サセックス大学の場合はISCと呼ばれる部署から問い合わせをすると受け取ることができます。

また、ファウンデーションコースへの出願には推薦状は不要です。


大学院留学(修士)向け
  • 大学卒業証明書
  • 大学最終成績書
  • 英語力証明書
  • 推薦状
  • 志望動機書
  • 職務経歴書(コースにより必須)

修士コースの場合は出願先大学向けの志望動機書を各大学ごとに用意する必要があるかと思います。ある程度使いまわせる部分は使いまわしてもよいですが、あまりに抽象的な内容の動機書を複数の大学へ使いまわすのはあまり印象は良くないと思います。審査官の人たちは膨大な数の出願申請を審査しているので、文章内容をみるとなんとなく使いまわしているかどうか見抜けますからね。

推薦状は最低1通必要になります。

大学への出願書類は全て英文である必要があります。

出願の流れ

イギリス留学を考えていらっしゃるのであれば、まずやるべきこととしては、自分の興味のある分野、コース、大学をある程度絞るところから始めましょう。

出願先の大学・コースを決めたら、出願に必要な書類を集めましょう。

出願時期は可能であれば、留学前年度または3月あたりまでに完了しておくことをおすすめします。

出願~合否判定が出るまでは基本的に3週間~6週間と言われていますが、それ以上時間がかかることもあるため、早めに出願しておくことに越したことはないです。早く出願して合格をもらえれば、心に余裕が出てきます。

4月・5月辺りからイギリス国外からの留学生による出願がどんどんやって来るので、その時期辺りに出願すると審査に遅れが生じることが多々あります。現に今の時期サセックス大学では、出願過多により審査にかかる時間が6週間~8週間と言われています。

こうなるといつ来るかわからない合否通知をひたすら待ち続けるしかないので、精神的にもあまりよくないです。審査部署に問い合わせても1ヶ月以上音信不通になることもよくあります・・・

また、ギリギリに出願した場合、英語条件を満たすためのPre-sessional英語コースや大学寮申請の締め切り日前までに合否通知が来ず、間に合わないケースもたまに見られますし、出願数が多くなりすぎると、予定よりも早くコース出願受付が締め切りになることもありますので、ご注意ください。

なお、準備コースは出願審査部署が上記とは異なりますので、通年、比較的早く合否通知が来ます。

サセックス大学には※明確な出願締め切り日はないので、理論上、8月や9月にも出願自体は可能ですが、留学生の場合だと、Visa申請~受領までの期間があったり、渡航前の準備などがあるので時間的に非常に難しいかと思います。といいますのも、遅延渡航が認められるのはコース開始から3週間までで、それ以降の渡英となるとコースについていけないと判断され、オファーが無効になります。
(コロナ禍だった2020/21年の入学のみ12月まで遅延到着を認めていました)

以上、大学出願の流れに関してまとめてみました。

※11月2日追記:以前は無かったが、近年の出願数増加に伴い、PG出願は8月1日が締め切り日と設定されました。

今週はここまで!

また来週!